秋分の日

国民の祝日に関する法律によって制定された。
同法第2条によれば、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」ことを趣旨としている。
秋分の日は毎年9月23日ごろ。
祝日法の上では「秋分日」としており、地球が秋分点を通過する日(日本時間)としている。
国立天文台が作成する『暦象年表』という小冊子に基づいて閣議で決定され、前年2月第1平日付の官報に「暦要項」を掲載することにより発表される。
つまり、天文学での秋分日は2年後以降も計算によって求められるが、2年後以降の秋分の日は確定していない。
ただしこれまでに、天文計算によって求められた秋分日の日付以外の日が秋分の日とされたことはない。


何年後かの春分の日秋分の日はわかるの?
本の祝日を定めている「国民の祝日に関する法律」によれば、春分の日は「春分日」、秋分の日は「秋分日」を採用するとされています。
春分日」「秋分日」というのは天文学上の呼び名で、次のように定義されています。
太陽は星々の間を移動していて、その通り道を「黄道」といいます。
また、地球の赤道を天にまで延長したものを「天の赤道」といいます。黄道天の赤道は、お互いが傾いているために2点で交わり、その交点のうちの一方を「春分点」、もう一方を「秋分点」と呼びます。
そして、太陽が春分点秋分点の上を通過する瞬間がそれぞれ「春分」「秋分」と定義され、「春分」「秋分」を含む日のことを、それぞれ「春分日」「秋分日」と呼ぶのです。
地球の運行状態などが現在と変わらないと仮定すると、将来の春分日・秋分日を計算で予想することができます。


春分の日秋分の日には、昼と夜の長さは同じになるの?
そう思っていらっしゃる方は多いようですが、実際にはそうではありません。これには主に2つの理由があります。
ひとつ目の理由ですが、日の出と日の入の定義を考えてみます。
「どうなったときが「日の出」「日の入」?もう真っ暗?」で話題にしたように、日の出も日の入も「太陽の上辺が地平線と一致する瞬間」として定義されています。
もしも「太陽の『中心』が地平線と一致する瞬間」と定義されていれば、日の出から日の入まで太陽が移動する道のりと、日の入から日の出まで太陽が移動する道のりは、全く同じになります。
しかし現在の定義では、日の出から太陽の中心が東の地平線に達するまでと、太陽の中心が西の地平線に達してから日の入まで、昼のほうが、それぞれ太陽の半径分だけ長い道のりを移動しなければなりません。
そのために昼の時間が長くなるのです。

もうひとつの理由ですが、地球には大気があるために、地平線近くにある天体は、大気の中を通る光の屈折によって、少し浮き上がって見えるのです。どの程度浮き上がるのかは大気の状態によっても違いますし、地平線に近いほど浮き上がりの大きさは大きいのですが、日の出・入の計算をするときには35分8秒角(時間ではなく角度の単位)浮き上がるとして計算をしています。この効果によって、昼の時間はさらに長くなります。